もう俺はすっかり夢を追わなくなってしまったが
ちょっと昔は夢追いバンドマンだった時期があった。
2,3年くらいしかやってはいなかったが、思っていたほど世間の評価の手応えもなく、自分の音楽で世界を変えてやると思っていた青年もいつしかただのくたびれた青年になってしまった。おじさんてほどの年齢ではないので青年。
それでもたまにYoutubeでまだ無名な良いバンドを見つけたりするとなんか嬉しくなって、日々の活力になったり陰ながら応援したりなんてする。
そしてまた良いバンドを見つけた。
そんなわけで、ヨルというバンドを紹介したい。
「音楽は自分のための存在証明」ヨル
ヨル。東京発のメランコリックロックバンドだ。
まず、コンセプトがここまでしっかりしているという点が素晴らしい。俺はどうしてもマーケティングの観点に目が行ってしまうんだけど、ひとまずその点に置いて他のバンドとは一線を画している。
だが、その裏付けになるVo.Mayaのステージングがこの世界観を確立している。上のライブ映像を見てもらえれば分かるけど、ステージングがめちゃくちゃ上手い。この短い映像でも才能がはっきり分かる。
マジでね、アマチュアバンドでステージングが上手い人って本当に少ない。腐る程アマチュアバンドを見てきた俺が保証する。ていうか上手い人はほぼどっかの事務所なりなんなりに所属している。ってくらいステージングって重要だし才能が必要な分野。
ちょっと置いてけぼりになっちゃったかもしれないけど、ステージングって何や?というあなた。
簡単に言うとステージ上でのパフォーマンス。携帯で歌詞見ながら歌うのもステージングだし、ずーっと下向いて歌うのもステージング。経験ある人にはわかると思うけど、めっちゃ難しい。そりゃあ下見て歌うよ。普通の人ならね。
見習ってほしいヨルというバンド
ここでまたマーケティングの話なんだけど、その辺が本当にしっかりしている。
たぶん、バンドをやっている人にとっても勉強になる部分がある。
オリジナルグッズ第2弾『シロクロ缶バッヂ』
10/19のライブで販売します!どうぞよしなに pic.twitter.com/0cdY8IfaID
— ヨル⋗2020.1.19@赤坂club TENJIKU (@yorunooto_jp) October 11, 2018
例えばロゴをしっかり作ってあったり、グッズだったり、世界観に基づいた様々な展開であったり、しっかりとした軸があった上で一貫性のあるマーケティングをしている。
とはいえ、狙ってやっているわけではないと思う。それこそが本当に才能なんだと思う。Twitterなんか見ていれば、バンドマンは色々勉強になることも多いと思う。
あと、ファッションとかではなく本当に音楽に救われてきた人なんだと思う。そういう人の作る音楽はとても心に響くし、個人的な意見だけどそういう人こそ拡まって欲しいと思う。
ヨルのおすすめ曲
そんなわけで是非とも聞いて欲しいんだけど、いくつかヨルの曲を紹介したい。
ここまで読んで興味を持った方は是非聞いてみて欲しい。
まずは、「心戯び」
ヨルの世界観がはっきりと現れた楽曲だと思う。
ギラギラしたギターサウンドに、Vo.Mayaの歌声が切なく響く、ハードなロックチューンです。
MVの完成度も高く、とりあえず聞いて欲しい一曲。
続いて、「ナハトムジーク」
studio demoではあるが一番再生数が多い曲。
シャッフルビートに単音をメインとしたリードギターが絡むJazzyな曲。それでいて耳に残る。
音源化が非常に楽しみな一曲である。
他にも曲が上がっているがどれも良い曲なので、是非聞いて欲しい。
東京を拠点にライブも開催しているので、今のうちにぜひ生で聴いてみたい。